日常のおやつから、結婚式の引き出物やフォーマルなギフトまで、日本人にとって身近な存在のバームクーヘン。
発祥はドイツですが、実は本場よりも日本で親しまれているお菓子だと言われています。
そんなバームクーヘンには、どのような由来や「贈り物に込められた意味」があるのかご存知でしょうか?
今回は、バームクーヘンが特別なシーンで選ばれる理由や、その背景に込められた想いについて詳しく解説します。
バームクーヘンは「木のケーキ」という意味

バームクーヘンという名前は、ドイツ語で「バーム(Baum)=樹木」「クーヘン(Kuchen)=ケーキ」を意味します。
切り口に現れる美しい年輪模様が、まるで木の年輪のように見えることから、「木のケーキ」という名前が付けられました。
ちなみに、ドイツ語ではケーキを指す言葉が2つあります。ひとつが「クーヘン」、もうひとつが「トルテ(Torte)」です。
クーヘンは、パウンドケーキやガトーショコラのように、しっかりと焼き上げる焼き菓子を指すのが一般的です。
一方、トルテは生クリームやフルーツを使った華やかなデコレーションケーキを指すことが多いのです。
このように、バームクーヘンはドイツの焼き菓子文化を象徴するスイーツであり、その年輪のような層が「年月を重ねる」意味を持つことから、特別な場面で好まれるお菓子となりました。
バームクーヘンがギフトとして選ばれる理由
日本でバームクーヘンが贈り物として人気なのは、ただ美味しいだけでなく、意味や背景に特別なストーリーがあるからです。
ここでは、ギフトとして選ばれる理由を2つの視点からご紹介します。
ドイツでは特別な高級ケーキ

バームクーヘンの発祥地・ドイツでは、このお菓子はとても特別な存在です。
ドイツ国立菓子協会によって厳しい製法基準が定められており、限られた職人しか作れません。
そのため、日常的に食べるものではなく、クリスマスやお祝い事など特別な日にだけ登場する高級ケーキなのです。
日本では年輪に「繁栄」の意味を込めて
日本にバームクーヘンが伝わると、その層の美しい年輪模様が「年月を重ねて繁栄する」という意味に重なり、贈り物として定着しました。
結婚式や記念日、敬老の日、ホワイトデーなど、さまざまな場面で「長く続く幸せや健康」を願う縁起物として重宝されています。
このように、バームクーヘンは本場ドイツでも日本でも、特別な意味を持つお菓子として愛され続けています。
結婚式でバームクーヘンが選ばれる理由
バームクーヘンは、結婚式の引き出物やお祝いのお菓子として定番です。
ここでは、結婚式で選ばれる背景にある意味や由来を解説します。
年輪模様が「夫婦の繁栄」を表している

バームクーヘンの美しい年輪模様には、「夫婦がともに年月を重ねていく」という意味が込められています。
長寿や繁栄を願う縁起物として、結婚式で贈られるのにぴったりのお菓子です。
少しずつ積み重なる製法が「家庭を築く姿」と重なる
バームクーヘンは、生地を少しずつ塗り重ねて焼き上げる独特の製法で作られます。
この製造工程が「二人で少しずつ家庭を築いていく姿」と重なるため、結婚のシーンにふさわしいと言われています。
敬老の日にバームクーヘンが贈られる理由
敬老の日のギフトとしても、バームクーヘンは人気があります。
年輪模様が「長寿」の象徴になっている

バームクーヘンの年輪模様は、「年を重ねる」「長く続く」という意味を持っています。
そのため、敬老の日に「これからも元気で長生きしてほしい」という願いを込めて贈られることが多いのです。
シンプルな材料で食べやすいお菓子

バームクーヘンは、余計な添加物が少なく、しっとりとした食感で食べやすいお菓子です。
高齢の方でも安心して食べやすいため、敬老の日のプレゼントに適していると言えます。
このように、見た目の意味と食べやすさの両面から、敬老の日の贈り物に選ばれているのです。
ホワイトデーにバームクーヘンが選ばれる理由
ホワイトデーのお返しにも、バームクーヘンは人気があります。
「幸せを重ねる」という意味が込められている

バームクーヘンの何層にも重なる生地は、「二人で幸せを積み重ねていく」という意味に捉えられています。
そのため、ホワイトデーのお返しとして、大切な相手に贈るのにふさわしいお菓子です。
贈る相手に注意が必要なケースもある

「幸せを重ねる」という意味を持つことから、義理チョコのお返しや、特別な気持ちを伝えない相手には不向きだとも言われています。
ホワイトデーのギフトとして選ぶ際は、相手との関係性を考えて選ぶようにしましょう。
このように、ホワイトデーにぴったりの意味がある一方、贈る相手には少し配慮が必要なお菓子です。
バームクーヘンは意味を知って贈りたい特別なお菓子
バームクーヘンは、その美しい年輪模様から「長寿」「繁栄」「幸せを重ねる」といった前向きな意味が込められた特別なお菓子です。
結婚式や敬老の日、ホワイトデーなど、お祝いの場面で贈り物として選ばれるのも納得です。
一方で、年輪のように「長く続く」という意味があるため、お見舞いや香典返しなど、長続きしないほうがいい場面では避けるのがマナーです。
バームクーヘンの由来や意味を理解して、贈る相手やシーンに合わせて選ぶことで、より気持ちの伝わるプレゼントになります。
ぜひ、特別な日の贈り物として役立ててみてください。
コメルのバウムクーヘン
コメルでは、山形県庄内産の米粉を100%使用した色々なバウムクーヘン焼いています。
ドイツの伝統製法で焼き上げたこだわりのバウムクーヘンを、ぜひ一度お召し上がりください。