パン、パスタ、うどんなど、小麦製品や小麦が含まれる食べ物を避けるグルテンフリー。
海外セレブやモデルの間で流行っていることから、ダイエットや美容などキレイになるために実践されることが多い一方、最近では腸内環境を整えるために取り入れる方が増えてきています。
今回は、グルテンフリーによる腸内環境の改善効果について、解説します。
小麦を摂取しない、グルテンフリーとは?
グルテンフリーとは、小麦に含まれるたんぱく質の一種であるグルテンを摂取しないようにすることで、必然的に小麦製品を食生活から排除することになります。
もともとは小麦アレルギーやセリアック病といった、小麦を摂取できない病気の患者のための食生活でしたが、スポーツ選手や海外セレブが美容や健康のために生活に取り入れたことがきっかけで、一般の人にも普及しました。
グルテンフリーについては、こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください。
▶︎グルテンフリーの基礎知識|注目されている理由や、体への影響は?
小麦を抜くことによる腸内環境への効果
グルテンフリーは小麦に含まれるグルテンというたんぱく質を避ける食事法ですが、このグルテンが腸内の不調の原因となることが広く知られています。
グルテンを摂取すると、ゾヌリンというたんぱく質が過剰に分泌され、腸の細胞のバリア機能を担う「タイトジャンクション」を弱めてしまいます。
簡単にいうと、腸に穴が空いてしまっている状態になるのです。
その結果、本来腸の中にあるべき食べ物や腸内細菌が細胞の隙間をすり抜けて、腸の外に出て行ってしまいます。
これはリーキーガットと呼ばれ、これが糖尿病や肥満、認知症といったさまざまな病気の原因となります。
ですから、小麦の摂取を避けることでリーキーガットを防止し、腸内環境を正常に保つことが期待できると言えるでしょう。
米粉による腸内環境の改善効果
小麦を抜いた上で、米粉に代替することでさらに腸内環境の改善効果が期待できます。
お米を摂取することによる腸内環境の改善効果については数多くの研究結果が出ています。
お米のでんぷんと腸内環境の関係に注目した岐阜大学の研究をもとに紹介します。
二つの食物繊維の機能を持つでんぷんで便秘を解消
消化・吸収されずに腸まで届いたお米のでんぷんは「レジスタントスターチ」と呼ばれ、二つの食物繊維の機能を兼ね備えた効果を発揮することがわかっています。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類が存在し、これらをバランスよく摂取することが腸内環境を整える上で非常に大切です。
レジスタントスターチには両者の特徴を兼ね備えており、腸内環境に有益な働きをすることで便秘の解消が期待できます。
善玉菌を増やし美容や健康を促進
レジスタントスターチにはビフィズス菌やラクトバシラス属細菌などの善玉菌の増殖を促進する効果もあります。
善玉菌が増えることで腸内フローラが整えられ、結果的に免疫向上などの健康効果や、美肌効果などが期待できます。
大腸がんの予防
レジスタントスタートが少ないと大腸疾患になることがわかっており、お米を摂取することで大腸の環境を整える効果があると言えます。
実際、でんぷんの摂取量が増えるほど大腸がんの発症が抑制される傾向があるという結果が出ており、レジスタントスターチが大きく貢献していると考えられています。
米粉製品を取り入れたグルテンフリー生活で腸活をはじめよう
いかがでしたか?
小麦粉を米粉に代替するグルテンフリーによる腸内環境の改善効果についておわかりいただけたかと思います。
最近は円安やウクライナ情勢の影響で小麦粉の価格が高騰しており、国内で自給自足できるお米が見直されています。
この機会に、腸内環境改善効果も期待できる米粉製品を取り入れたグルテンフリーをはじめてみてはいかがでしょうか。
コメルは米粉100%のスイーツをつくっています
コメルのスイーツはすべて山形県産米粉を100%使用しています。
日々スイーツの材料や加工方法を見直しており、おかげさまで小麦のスイーツよりもおいしいと言っていただけることも増えてきました。
創業以来、工房内では一切小麦粉を使用しておらず、遠方にお住まいの小麦アレルギー患者の方からも、ご利用いただいております。