1/31まで季節限定で販売中の「ラ・フランス コレクション」。
そのすべてに、酒田・刈屋地区にある「梨屋 小松三右ェ門」のラ・フランスを使っています。
ラ・フランスといえば山形。
ほとんどは天童や東根といった内陸部で生産されていますが、刈屋では少量ですが極めて質の高いラ・フランスを栽培しています。
古くから梨栽培が盛んな地域
鳥海山を臨む梨畑が一面に広がる、刈屋。
その歴史は古く、梨の木の植え付けが始まったのは今から140年以上も前の明治初期。
梨農家の数は減りつつありますが、現在でも30件ほどの生産者がおいしい梨をつくっています。
ひとたび足を踏み入れると、そこはまるで梨の木の迷路のよう。
梨以外の作物はほぼ栽培されておらず、どこまでも梨畑が広がります。
この辺りはかつて鳥海山から流れる水系が氾濫を繰り返し、梨の栽培に適した肥沃な土地ができあがりました。
氾濫があったところとそうでないところでは、同じ梨を植えてもまったく異なる品質の果実になるそうです。
また、日本海の潮風を含んだ雪が梨の木に吹き付け、その雪解け水が土に吸収されることでミネラルをたっぷり含んだ土壌となります。
土が良いことが、刈屋梨のおいしさの源なのです。
刈屋の真ん中で、洋梨を栽培する
刈屋梨は和梨のイメージが強いですが、少数ながら洋梨も栽培されています。
昭和10年頃から、すでに評価の高かった和梨に加えて、バートレットをはじめとした洋梨の栽培を始める農家が現れました。
COMERUが使うラ・フランスを栽培する「梨屋 小松三右ェ門」もそんな農家の一戸。
梨屋 小松三右ェ門は明治30年頃より、120年以上代々刈屋梨をつくり続けています。
刈屋の中心地に位置する梨屋 小松三右ェ門の梨畑。
あたり一面に広がる和梨の木に守られるように、ラ・フランスが植えられていました。
丁寧に育まれた、一級品のラ・フランス
梨農家として高い評価を得ている梨屋 小松三右ェ門のラ・フランスは、内陸のものに比べ糖度が高くみずみずしいのが特徴です。
そのおいしさを生み出すのために欠かせないのが、枝づくり。
ラ・フランスは実がなってから収穫まで約6ヶ月もかかります。
そのため、果実に栄養を与える枝の強さや太さが、収穫時の品質を大きく左右します。
梨屋 小松三右ェ門では太くたくましい枝をつくるため、実がなる数年前から枝の剪定を行い、樹勢の強い木を育てます。
土づくりもまた、枝づくりにおいて大切な作業です。
特に重要なのが土中のカルシウム含有量で、常に十分なカルシウムを担保できるように土の栄養分を調整しています。
もちろん、基本的な肥料の配合割合にもこだわっています。
そうして約3年かけて、太くて立派な枝をつくるのです。
果実の生育にも数々の工夫を凝らしています。
ラ・フランスは何もしなくても自然に実をつけますが、梨屋 小松三右ェ門ではあえて手作業で受粉させ実をつけさせます。
そうすることで、自然に受粉した時よりも大きくて美しい果実に育つのだとか。
枝に実がなったら、すぐに少数の実を残してほとんど間引いてしまいます。
栄養を少ない果実に集中させることで、たっぷり栄養を与えて甘くておいしいラ・フランスをつくります。
枝になった果実には袋がかかっています。
これは有袋栽培と栽培方法で、病気の防止や外部からの刺激を軽減することで、果実の品質を高めることができます。
実がなってからすぐに一つ一つに袋をかけるのでとても手間と費用がかかり、有袋栽培を取り入れる梨農家はほとんどいません。
少量ながら高品質なラ・フランスをつくる梨屋 小松三右ェ門だからできる、こだわりの梨づくりです。
梨屋 小松三右ェ門のラ・フランスを使った「ラ・フランス コレクション」
梨屋 小松三右ェ門のラ・フランスをたっぷり使ったバウムクーヘンとロールケーキをご用意しました。
お米のバウム(庄内産ラ・フランス)
お米のロールケーキ(庄内産ラ・フランス)
フランベした白ワインで煮込んだジューシーなラ・フランスのコンポートをごろっと入れました。
アクセントにビターなキャラメルソースを散りばめ、ラ・フランスの上品な甘さを引き立てました。